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ムウマージビートダウン

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WCSレート(アローラ図鑑のポケモンのみ使えるダブルバトル)にて使用。戦績は24勝6敗。
【ねらい】このルールで使えるポケモン一覧を眺めた時、真っ先に脅威だと感じたのがカプ・テテフ、カプ・コケコ、ガブリアス、フェローチェの4匹です。というのも、これらのポケモンは素早さが高いうえに火力と技範囲がとんでもなく、受けに回るのがかなり厳しいどころか、対面で有利を取ることすら難しそうだったからで、まずはこれらと正面から撃ち合えるポケモンを中心にPTを組んでみたいと思いました。

f:id:poketab:20161225192234p:plain上に挙げた4匹の中で特にパワフルなのがカプ・テテフで、このポケモンはスカーフを持っても眼鏡ラティオスと同等のサイコキネシスを撃てる上、95族以下のポケモンには眼鏡(エスパーZ)で更に強烈な縛りをかけてきます。しかも特殊耐久も「強化アイテムがなければ一致弱点を1発耐える」程度あり、特性で先制技が効かないため少しでも体力を残すと大きな被害を受ける可能性が高いです。
 そこで目をつけたのがムウマージで、このポケモンはタスキを持たずにカプ・テテフを含めた上記のポケモン達の攻撃を1発耐えることができます。タスキを持たなくていいということは強化アイテムを持てるということであり、Zシャドーボールならカプ・テテフを倒し切る火力が出きるため、要請をぴったり満たすポケモンだと考えました。以下、個別解説。


f:id:poketab:20161227184350p:plainムウマージ
145(76)-x-81(4)-148(180)-126(4)-171(244) ゴーストZ ふゆう
シャドーボール/でんじは/ほろびのうた/まもる
最速ウツロイド抜き
控えめカプ・テテフの道具なしSFサイコキネシス(>臆病カプ・コケコのEF珠10まんボルト)を確定耐え
H振りカプ・テテフをZシャドーボールで確定1発 無振りカプ・コケコを高乱数1発(13/16)
Zシャドーボールを守られた時、次のシャドーボールで無振りカプ・テテフを確定
ZシャドーボールシャドーボールorガブリアスのじしんでD4振りガブリアスを確定

〈解説〉このPTの出発点。縛られにくい耐性と耐久、中速から一歩抜けた素早さ、そこから繰り出される通りの良いZシャドーボールでダメージレースを有利に進めていきます。特性浮遊はこのルールで非常に貴重な存在で、スカーフガブリアスを動かしやすい削り役というだけで他のPTでは難しい動きが実現できます。実際の所火力はかなりしょっぱいですが、味方の高速エースの圏内に押し込む力は高いため、等倍で通すことさえできれば十分。
 構成はまず採用理由から「シャドーボール」と持ち物のゴーストZが確定、Zシャドボをパなした後そのまま詰めに向かうための「でんじは」、そして詰めに使えるうえに厄介な戦術を1手で対策できる「ほろびのうた」がすぐに決まり、最後は「ほろびのうた」とのシナジーを考えて「まもる」に落ち着きました。はじめは「まもる」でなく「ちょうはつ」を採用してトリパを重く見ていたのですが、後述のウインディに「ほえる」を採用したため汎用性の高い構成に変えることができました。ゴーストZを使った「みちづれ」は相手の攻撃を引き付ける効果があり面白い技なんですが、今回は採用理由的にもZシャドボを撃たずにZみちづれを選択する場面が全く思いつかなかったため不採用。
 実は「カプ・テテフやカプ・コケコの前で動ける」と豪語しておきながら「スカーフサイコショック」や「ワイルドボルト」に崩されてしまうのですが、これを耐える配分は難しく、他のポケモンと組み合わせて回答を出す(フィールドを取るなど)のではそれこそわざわざムウマージを採用する理由が薄くなってしまうため、今回その点に関しては割り切って諦めることにしました。コケコマージで選出した時だけは「スカーフサイコショック」に保険がかかりますが、その程度です。

f:id:poketab:20161227184351p:plainガブリアス
195(92)-181(116)-116(4)-x-129(188)-136(108) *いじっぱり個体 こだわりスカーフ さめはだ
じしん/ドラゴンクロー/いわなだれ/どくづき
準速フェローチェ・準速スカーフデンジュモク抜き
B4振りカプ・コケコをダブルダメージじしんで確定1発
控えめカプ・テテフの道具なしムーンフォースを最高乱数以外耐え
臆病デンジュモクのめざめるパワー氷を確定耐え
控えめニョロトノれいとうビームを最高乱数以外耐え

〈解説〉フィールド環境により接地しているポケモンの多さ・種族値の高さの2点から、スカーフガブリアスの「じしん」はこのルールで最強クラスの勝ち筋になる行動であり、これを通しやすくできることがムウマージの評価を押し上げていると言っても過言ではないくらいです。高速高火力のカプ・コケコを縛り切り、削れた相手を上から一掃していくポケモンとして採用しました。
 序盤に1度くらいは雑に使ってもまだ体力が残るよう耐久に割いています。採用理由からカプ・コケコへのダメージは絶対に譲れないため素早さを落としました。これにより相手のスカーフポケモンに先手を取られることになりましたが、比較的高速ポケモンとの打ち合いに長けるポケモンが揃っているため問題にはなりませんでした。

f:id:poketab:20161227184353p:plainカプ・コケコ
ひかえめCSぶっぱ きあいのタスキ エレキメーカー
10まんボルト/ほうでん/くさむすび/まもる
〈解説〉上の2匹では堅い水タイプや浮いているポケモン(ていうかテッカグヤ)の処理が遅いため、それらに高い打点を持ちつつ、ガブリアス同様終盤の掃除役にもなれるカプ・コケコを3番目に採用。受け出しできるポケモンではないうえ、水耐性のないこのPTで水ポケモンを放置するわけにもいかないので、仮想敵と対面した時誰が隣にいても行動保障を得られるタスキを持たせました。初手でガブリアスと並べるのも択が広くて強いです。
 技は遂行技の「10まんボルト」、ガラガラやトゲデマルを見ても水タイプを殴れる「ほうでん」、ガブリアスと並べた時「じしん」の選択肢が得られる「まもる」がすぐに決まり、最後の技はPT全体で重めのトリトドンに撃てる「くさむすび」としました。「マジカルシャイン」は範囲技なのであるとかなり便利ですが、相手したいのはあくまで水ポケモンとテッカグヤが中心のため今回は切りました。また、Sに補正をかけて得しそうな場面が対エンニュートとカプ・コケコミラーくらいだったのでひかえめ個体を採用しましたが、マニューラフーディンに思いがけず悩まされたりもしたのでここは好みかもしれません。数値の怪しいポケモンなのでCを上げるメリットも大きく悩ましいところ。

f:id:poketab:20161227184354p:plainテッカグヤ
187(116)-x-124(4)-144(132)-128(52)-117(204) *おくびょう個体 こだわりメガネ ビーストブースト
ラスターカノン/エアスラッシュ/かえんほうしゃ/エナジーボール
4振りカプ・テテフ抜き
無振りカプ・テテフをラスターカノンで確定1発
控えめメガネカプ・テテフの10まんボルトを最高乱数以外耐え
臆病ボーマンダのZりゅうせいぐんかえんほうしゃを確定耐え
かえんほうしゃでH振りチョッキグロスを高乱数2発(86%)

〈解説〉ここまでで単純な切り合いにはかなり強くできましたが、しっかり受けられる時は押し負けかねないため、切り返すためのポケモンとしてテッカグヤを採用しました。特にカプ・ブルルやカミツルギ、相手のガブリアスなどと撃ち合ってもらいます。持ち物はカプ・ブルルを一撃で飛ばし、グロスやガブリアスへの遂行速度も出るこだわりメガネ。周りのポケモンの受け出し回数が少なく、1人だけサイクル数の多い型にしても意味がないため、火力を引き上げて足並みを揃えました。
 技は遂行技の「ラスターカノン」「かえんほうしゃ」が確定で、残りは対面で誤魔化せる範囲が広くなるように決めました。水ポケモンへの処理ルートを持っているのはかなりありがたく、実際エナジーボールニョロトノミロカロスを詰める場面がしばしばありました。出せない試合がないくらい強力なポケモンですが、「まもる」を切っていることでカプ・コケコ相手に窮屈な立ち回りを強いられることもあり、そこだけは大きな欠点に思いました。

f:id:poketab:20161227184349p:plainウインディ
195(236)-x-101(4)-140(156)-102(12)-140(100) *おくびょう個体 もくたん いかく
もえつきる/ねっぷう/ほえる/まもる
H振りテッカグヤをもえつきるで確定 ねっぷうでD4振りカプ・コケコを高乱数2発(95%)
最速カプ・ブルル抜き いじっぱりガブリアスの威嚇込みいわなだれを高乱数2耐え
臆病カプ・コケコのメガネ10まんボルトを最高乱数以外耐え ひかえめ珠までは確定耐え

〈解説〉相手のテッカグヤへのもう1枚のカードであり、Sの高い物理ポケモンとの撃ち合いを成立させるための駒として特性「いかく」のウインディ。このルールのウインディはタイマン性能が高く、選出すれば多少出し負けても何かしらの仕事があり、前のめり気味なPTとマッチしています。トリックルームPTへの対策として無理矢理「ほえる」を差しましたが、耐久が高く吠えている間の攻撃が軽いわけではないので誤魔化し程度。攻撃技はダメージ効率の高い2つを採用して、便利な「しんそく」を切る形になっています。これはタスキ持ちのポケモンギガイアスで処理できるからですが、先制技が欲しい場面は少なくないので「フレアドライブしんそく」の物理型でもいいかもしれません。

f:id:poketab:20161227184352p:plainギガイアス
192(252)-171(4)-152(12)-x-102(12)-74(228) オボンのみ すなおこし
いわなだれ/ヘビーボンバー/ワイドガード/まもる
控えめカプ・テテフのSFサイコキネシスをオボン込み2耐え
麻痺した準速95族抜き

〈解説〉ここまでできつめのキュウコン、ガラガラ、ウインディベトベトン、カプ・コケコなどの対策としてギガイアスを採用。火力と耐久はH振り+オボンだけでほぼ足りていたため、ガラガラやベトベトン、オニシズクモなどとの撃ち合いに備えてSを大きく上げました。このお陰で行動回数を稼げた場面は多く、ムウマージの「でんじは」と合わせればさらに先制できる範囲が広がります。カプ・コケコやウインディに対して楽々投げられるくらいの安心感があり、まさに「アローラのバンギラス」と呼ぶにふさわしい活躍を見せてくれました。


【選出】
先発:ムウマージガブリアスorカプ・コケコorウインディ
後発:テッカグヤ+1
が基本選出。

ムウマージを出さない場合は「ガブリアス+カプ・コケコ」か「ウインディ+カプ・コケコ」の初手が強いです。ゴーストの通りが悪い時、特に悪タイプのポケモンが相手にいる時はムウマージを出さないようにしましょう。

【だめなところ】
・どっしりとした耐久で撃ち合ってくるポケモンが重く、それらが複数採用されていることの多いトリックルームPTが非常にきついです。
単体で言うならばポリゴン2がとにかく重く、負け試合の実に2/3がポリゴン2入りでした。しかしタスキやスカーフを使った前のめりPTがトリパに弱いのはもはや宿命ともいうべき現象なので、こういうPTを組む上ではある程度の割り切りが大事なのかもしれません。
・特に面白い要素がないのに、文章が長い。




*追記
ギガイアスの砂嵐とタスキコケコの相性についてですが、普通に相性悪いです。この2匹は同時選出することも少なくないので厄介なのですが、できるだけ序盤にコケコを使う動きを心がけてプレイングしていました。それでも邪魔な時は邪魔。
・「サイコフィールドはSFではなくてPFなのではないか」という指摘を受けましたが、「サイコ」が「Psycho」のことを指しているとは限らず、「最高」や「サイコロ」の略称の可能性もあるため、このブログでは「SF」の表記を使っていくことにします。